エンジンオーバーホール



ほいw
お盆休みにばあちゃんの初盆。
この日記書いたのが10月。すぐに1周忌が来なさる。
早いものですなー。

というわけで、お盆休みの工場が休みのうちに念願のSW20のエンジンオーバーホールをする事に。

また・・・地獄が始まるwwwwwwwwwwwwwww





ってなわけで前回一度やったことがあるエンジン降ろし。
今回はサクっと省略。

ここまではやること同じだもんね。

えみちゃんも2回もエンジン降ろされて喜んでるのか早く廃車にしてくれと思っているのかはわかりませんが、
ばろんはまだまだこの子と一緒にいたいので頑張りました♪



オーバーホールというのは実は目的ではなく、飽くまで今回の目的は実はオイル漏れの修理



前のオーナーは大事にはしていたがオイルメンテがどうも悪かったのでしょう。

車を愛する者ならオイル交換はキチンとするのが本当。
大事にしてあげれば車は長持ちします。車もオイル交換をしてくれないオーナーにはそっぽを向く事でしょう。







エンジン降ろしについては過去の日記エンジン降ろしを参照のこと。

相変わらずエアコン廻りと右側のエンジンマウントブラケット、インタークーラー抜くのがくっそやりにくい。

もうちょっとスペースなんとかならんかったんですかTOYOTA&YAMAHAさん!(´;ω;`)


さて・・

前回のエンジン降ろしはタイミングベルトとクラッチだったのでここから先はまさに未知の領域。

恐ろしくも美しいエンジン内部の世界へばろんは足を踏み入れるのである!



今回のオーバーホールに当たって仕入れた部品はタクティから発売されているガスケット&パッキンオーバーホールキット
インマニ、エキマニなど給排気系のガスケット(もちろんタービンアウトレットパイプも含む)、シリンダーヘッドガスケット、ピストンバルブシール、クランクオイルシール、カムオイルシール、タイミングカバーのパッキンやなんかもセットになった一個ずつ部品買うのめんどくさい人用の素晴らしいアイテム。
腰下までバラす際に必要不可欠なパッキン類がすべて入ってます。いやホント素晴らしい。

それからそのキットに入っていなかったオイルポンプハウジングのパッキンと、腰下までバラすのならという事でピストンリングも交換です。
オイルパンからも漏れてたからピストンリングもついでです。


総走行距離20万キロオーバーのえみちゃんの心臓を無事によみがえらせることができるのか!?
そしてちゃんとオイル漏れは止まるのかwwwww
はたまたそんなにエンジンバラバラにしちゃって元に戻せるのかwちゃんと動くのかwwwww

不安がいっぱいの中作業開始です。

オイル漏れの原因の可能性が高く、簡単にできそうで車上整備ではぜってー無理だろコンニャローという部分であるオイルクーラーから取り掛かります。
エンジンの外にあるから簡単だしw簡単なとこから攻めていきます。


邪魔な物は全部はずす!
とりあえず今回のばろんの修理コンセプトです。
オーバーホールキットの中にエキマニのガスケットも入っている以上外す必要がなくても外して新品のガスケットに交換します。


というわけでマフラー側の方から順番に排気系の部品を外していきます。
写真が順不同だからいろいろ矛盾がありますがご了承くだせぇ。



これは触媒。
中にセラミックやらレアメタルで作られたフィルターが入っておりまして、温度が一定以上上がるとレアメタルの持つ化学変化の力とかそんなんで排気ガスの中の一酸化炭素や窒素化合物の粒子を上手に分解、クリーンな排ガスに変えてから排出する為の装置です。これがないと大変なガスがマフラーから出てきますwww





これはおなじみターボチャージャーです。
左のタービンが排気ガスの力で回転し、同軸上にあるコンプレッサーが空気を圧縮し、エンジンに大量の空気を送り込む。
捨てる事しかできなかった排気ガスを上手に利用した素晴らしいシステムだと思います。
オイル、冷却水ともにターボ内を循環して冷やしているのでキットに同梱されているそれらのガスケットも交換していきます。





ターボ用のエキゾーストマニホールドです。
NA用のエキマニのイメージを持ってる人は短い!と思うかもしれませんがSW20ターボのはこんな形なんです。
高温に常にさらされるため、取り外す時にボルトが2本ボキっと折れました。ここを外すときは細心の注意が必要です。
替えのボルトは用意していた方が身のためですww


そしてサーモスタット等をいろいろ外してようやくオイルクーラーのパッキン交換に踏み出します。



車上整備だとスペース的にキツい。道具が入るわけがないというふざけたデッドスペースに鎮座している純正オイルクーラー。
何が大変って冷却水をオイルに当てて冷やしているもんだからウォーターホースが通ってるんです。
このホースを固定しているホースバンドを外したくても車上整備ではプライヤーが入り込む隙間など皆無。

修理書にはウォーターホースを取り外す→オイルクーラーを取り外す
などと書いてありますがアレは無理です。指をプライヤーに改造された改造人間じゃないと狭くて作業不可能。
SW20ターボ乗りならエンジンを下ろす機会があったら一度はチェックしておいて欲しい部分です。
パッキン代も安いし。



取り外したところ
見てのとおりオイルでべっちょべちょ。
冷却水が外側を循環してオイルクーラーを冷やし、真ん中の穴をエンジンオイルが通る事でオイルの温度を下げる働きをしています。

Oリングとパッキンが4つぐらいで構成されてます。
ここのシール類もキットの中に入ってます。組み付け時にはOリングやパッキンにはエンジンオイルを薄く塗らないと取り付け時にパッキンが破損します。

また合わせ面が汚いとパッキンが密着せずオイル漏れの原因となるので綺麗に洗浄します。
テスト走行の段階で漏れが直っているのかそうでないのかを判断する為でもあるので外した部品は洗浄するに越したことはないです。





というわけで綺麗に洗浄したオイルクーラーがこちらです。
まるで新品のようでしょw
こんな感じで細部にまでこだわっていた結果時間が掛かりすぎてしまったことを後悔するのはもうすこし後のお話w

オイルクーラー一個にどんだけ時間割いてんだよwwww
とその時の自分に言ってやりたいですが、ホント夢中でキレイにしてました。ひたすらオイルクーラーをゴシゴシ洗っておりましたwwww




そしていよいよ禁断のエンジンバラッバラ計画を実行。
エンジン本体はシリンダヘッド、エンジンブロック、オイルパンの3つで構成されています。そしてMR2はオイルパンがアルミ+鉄の2段構造になっており非常に面倒w
あとミッションも外さないとエンジンはバラバラになりません。


ミッションAssy、タイミングベルト、カムプーリースプロケット、クランクプーリースプロケット、オイルポンプAssy、オルタネータ&オルタネータブラケット等々・・
さまざまな部品を外しまくらんといけません。もうオルタネーターのブラケット重すぎww

とりあえずカムシャフトも分解。



汚れないように新聞の上に広げ、順番や向きがわからなくならないようにこうしてちゃんと並べておきます。

シリンダーヘッドとエンジンブロックはシリンダヘッドボルトを外せばバラバラになるのでそいつを外します。


外れたシリンダーヘッドがこちら。
ピストンバルブのシールもカムのアジャスティングシムの交換も必要ですが、今回は工具がなく見送り(以前ジムニーのエンジンOHの時に工具がぶっ壊れたらしいw)

というわけでシリンダヘッドに関してはあんまし何もしてまへんw

次つぎw腰下行ってみよう!

ピストンリングの交換に当たって必要な作業はオイルパンはずし。
オイルパンにはパッキンという物が最近の車には部品として出ることはなく、セメダインみたいなチューブに入ったシリコン製の液体ガスケットを使います。
つまり、外す時にはそのパッキンをガスケットスクレイパーではがしてやらないといけないんですなー。
これが並大抵のもんじゃないっす。ギロチンの刃みたいな平べったい刃をオイルパンのガスケットに突き立ててハンマーでガシガシ叩いて強烈に張り付いた液体ガスケットを剥がしていく作業が想像以上にしんどいw
最初の一撃がガスケットにブスリと刺さればこっちのもんですが、油断は禁物。アルミ製のオイルパンはむりやり道具を突っ込むとすぐ割れるし、鉄製のオイルパンは柔軟性に富むがゆえに一箇所に集中して力が加わるとゆがんで曲がってしまうという恐怖の連鎖ww
前述したとおりMR2のオイルパンはアルミと鉄の2段構え。割れる恐怖と歪んで曲がる恐怖を同時に味わうことができるのだwwwwww

オイルパンを無事にはがして、オイルストレーナというオイルパン内のオイルを吸い上げるためのストローを取り外したところでエンジンの縁の下の力持ちであるクランクシャフトさんとご対面。

そして作業はピストンリングの交換へ。

クランクシャフトの間の隙間から道具を突っ込み、コンロッドキャップを取り外したらプラハンと木材をつかって上へピストンを叩き出す。
そうするとピストンと一緒にピストンリングが飛び出してくる。

取り外したピストン&コンロッドがこちら。

きったねぇぇぇぇぇ

燃焼室に面しているピストン表面はカーボンとスラッジの嵐。
強固にこびりついた20万キロの垢はそんじょそこらのエンジンクリーナーなんかでは歯が立ちません。
ドリルにナイロン製のブラシを取り付けてエンジンクリーナーにからませながらゴリゴリと削る。

ポートの形状に合わせて凹んだ部分にカスがこびりついているのでそれも自作のヘラでゴリゴリ。
その後表面を平滑にするためにペーパーでゴシゴシ。

表面とピストンリングがはまる溝をキレイにしてピストンリングを取り付け、元に組みなおす。
ピストンリングコンプレッサーという特殊工具を使用してピストンを元通りの穴にプラハンで叩き込む。



とりあえずあの状態からここまでピストンはキレイにしておきました。
どうせまたすぐ汚れるのだろうけど(´・ω・`)

その作業を4気筒分。

ピストンが終わってオイルストレーナ、オイルパンバッフルを取り付け、オイルパンにこびりついた古い液体ガスケットをスクレイパーでキレイに取り除き、オイルストーン(砥石)で平滑にし、新品の液体ガスケットを塗布し、乾かないうちにすばやく取り付け。
これで腰下の作業はほぼ完了!やっとこれで半分。。。


シリンダーヘッドとブロックのあわせ面をきれいにオイルストーンで掃除&研磨し、シリンダーヘッドガスケットも新品に交換し、エンジンを元のとおりに組みなおす。


ミッションを外したついでに軽量フライホイールに交換。純正より結構軽いです。サイドウェイというメーカーの安いフライホイールです。エンジンのレスポンスがかなりよくなりますが、アイドリングが安定しなくなったり、低速トルクが抜けたり、慣性力が少なくなる分エンブレが効きにくくエンストしやすくなります。デメリットばっかりやんけwwwwwww
まぁ軽くする事はいい事だwたぶん大丈夫だろうw



後はエンジンを組上げて、ミッションをドッキングしてエキマニとかターボとかインマニとかつけてホースつないだりしてエンジンを車とドッキングして足回り組んでおしまい!
あ、エンジンオイルやミッションオイルを入れるのを忘れずにw

足回りは後回しにして、マフラーまで組んだ後、いよいよオーバーホール後はじめてイグニッションキーに手を伸ばすばろん。






長かった。
なんか淡々と画像と文章を並べて説明していただけのように見えるが、これらの作業を全部一人でやり遂げ、
しかも未だかつて触ったことのないエンジン内部でわからない事だらけで修理書とにらめっこするだけの時間、
外した部品をひとつひとつキレイに洗浄していたなどと、
こだわりや行き詰ったとこもあり、


結局まるまる4日ぐらい掛かってしまっているのであるwwwww

しかも最初の3日間はほぼ工場にこもりっきりで風呂に入る為だけに家に帰っている状態が続き、3日間のトータルの睡眠時間が3〜4時間程度という恐ろしいスケジュールだったのであるwwwww



よくもまぁロクに眠らずにこんだけの作業を集中してやっていたものだw
我ながら自分で自分を褒めてあげたいぐらいです。あともう二度とやりたくない。


そんな楽しくも辛かったエンジン修理の集大成を今まさにイグニッションキーを回す右手へと託し、静かにキーを回す時にばろんは確信していた・・!!

「一発で掛かる」

その思いを受け止めたえみちゃん。

セルモーターは勢いよく廻り、フライホイールを介してエンジンを回転させ、フューエルポンプがガソリンをインジェクターに、エンジンの回転を受けたディストリビュータがスパークプラグへと火花を散らし
3S-GTEはその生きた鼓動を元気よくマフラーから外へと響かせた。

か・・・か・・・

掛かったぁぁぁぁ(∩´∀`)∩ワーイ



確信はあったけどまさかホントに一発でかかるとはwwwwwww
親っさんには「俺は絶対一発ではかからんとおもっとったwww」などと言われたが一発で掛かったぜこのやろおおおw


ここに無事エンジンのオーバーホール作業を完了!
と思ったらまだ足回り組んでねぇやwwww

足回り部品も無事に組み終わり、およそ1週間ぶりに地面に降り立つマイエンジェルw

今回はちゃんとサイドブレーキ引いてからリフトから降ろしたので後退していく事もなく♪


タクティ オーバーホールキット
オイルポンプハウジングパッキン
ピストンリングセット
軽量フライホイール
ドライブシャフトブーツ(切れてたのでついでに交換)
エンジンオイル4.5L
オイルエレメント
LSDオイル4L
クーラント10Lぐらいww
ブレーキパーツクリーナー×15本
リポビタンD×6本
チオビタ×3本
スポーツドリンク2L×8本

その他色々でトータルの出費はたぶん8万OVER!!!

マネーがフライングしちまったぜぇぇぇぇ。


テスト走行も終わって今のところ問題もなし。
排ガスもキレイになったのでやっぱし圧縮漏れとオイル上がりはあったみたいね・・w

気になるオイル漏れも今のところ完璧に止まってるしもうサイッコー(゚∀゚)


まだまだ乗れるぜえみちゃんは!!
これからも宜しくネ!!!!







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