ルキノと桜の季節




 はじめてルキノを見たのが雪も降りつもる寒い季節。納車されたのは雪も解けた春先の日。吹奏楽部の定期演奏会が春分の日だったのだが、定期演奏会には納車が間に合わなかったので確か4月上旬の納車だったはず。

 今こうして記憶をたどりながらルキノとの思い出を振り返っているといい思い出にひたりたくもなるのだが、あれほど大好きだったクルマとの思い出も断片的にしか思い出せない・・・。人間って薄情だなと少し自嘲しつつ、少しずつ思い出しながら語ろうと思います。

 春の朝日に目を覚ましてはカーテンを開け、朝一番に必ずルキノを眺めながら「おはようルキノ!相変わらず今日もいなせだねェ!う〜ん君は美しい・・・。美しいよぉ〜♪」と挨拶をする。もはやそれは日課というよりも、食う・寝る・出す(何を?)に近いものすら感じるほどであった。インドの人がヨガをかかさない(かどうかは知らんが)ようにばろんもルキノへの挨拶を欠かさなかった。あ、「イスラム教の人がメッカへのお祈りを欠かさないのと同じように」の方がわかりやすいかもですね(笑) 

 春と言えば桜。そしてクルマ好きには大敵である黄砂がやって来ます。朝起きてルキノに挨拶しようとすると・・・クルマが汚ねぇ〜!!!
 サクラの花びらと黄色いヘンな水玉模様みたいなんがついてる〜!と3日に1回ぐらい洗車していた気がする。

 ルキノに一番最初に金使ったのは確か車内の芳香剤だった気がする。スカッシュ系の匂いが好きだったので青い液体が入ったのを助手席のドアポケットに入れていた。ばろんは今でもあの匂いが忘れられない・・・。今現在使っている芳香剤は種類は違うけど同じスカッシュの香りダスしな。

 そんで、その次に買ったのはこのページにどどんと載っているこのアザラシのマスコット君。ルキノのキーにず〜っと付けていたお気に入りのマスコットです。名前はあるけどイタイタしい名前なのでココでは秘密♪現在所有しているコルちゃんのキーにもこの子をつけてます。ルキノのスピリッツをコルサに受け継ぐために・・・。
 まぁ、いざ運転席に座るとキーからぶら下がるアザラシ君は足に当たって邪魔の他のなにものでもないのですが(笑)。おかげで白いアザラシ君は汚れて真っ黒に・・・。そろそろキーから外してルームミラーにでもぶら下げようかと思ってます。
 このアザラシ君はある意味ばろんよりもルキノと長い付き合いです。家ではずっとキーさしっぱなだったしなぁ。

 とにかくこの春はばろんにとっていろんな事がありました。卒業、入学、引退、納車、アルバイト。そんで彼女。
 どれもばろんの人生にとって大きな経験となるモノでした。アルバイトなんてした事なかったし、専門学校行くのに滅多に乗らない電車に毎日乗るし、とにかく毎日大変でした。でも、学校行くにも駅まではクルマ。帰りも電車の後は、駅から家までクルマ。アルバイトに行くのもクルマ。アルバイト終わって真っ先にする事も家路に着くためにクルマの運転。ばろんの大変な毎日の疲れやストレス、イライラはすべてルキノが受け止めてくれたような気がしたそんな季節でした。ルキノのエキゾーストを聞くたびに体から元気がみなぎってきました。

 アルバイト代が入れば必ずルキノとどこかしら出かけていました。
 あれはその当時の彼女さんに「どっか連れてって」というメールをいただいた時の話・・・。
 ばろんは専門学生。彼女さんはまだ高校生。たくさんの人間からロリコンだの犯罪者だの変態だの不潔だの言われました。人聞きの悪い(-"-)。不潔は大げさですけどね(笑)

 遠慮の塊みたいな子だったので「どこ行きたい?」と聞くと「どこでもいいです」。「何か食べたいものとかは?」だと「先輩の食べたいモノは?」と。まぁこんな感じでした。結局決まらず、「行き当たりばったりで何とかなるだろ」と行き先を決めずに翌日を迎えました。朝起きて、晴れだと確認すると真っ先にルキノを洗車♪ダークブルーのメタリックカラーはホントに洗車すると鬼のように輝きます。ピカピカのクルマで彼女さんを迎えに行く。家を知らなかったので郵便局の駐車場で待ち合わせ。待たせるのは嫌いなので20分前くらいには到着してた気がする。
 クルマの中で待っていると結構暑い・・・。日差しは強かった。クーラー入れたほうがいいかな?とエアコンを初めていじくる。まずルーバーから風を出すよな・・。よし、んでこのツマミを青い方に回せば冷たい空気が出るはず・・・。

 ・・・。アレ・・・?

 めっちゃくちゃぬるい空気しか出ないんですけど・・・(滝汗)
 暑さと焦りで汗は倍に・・・wグローブボックスから取り扱い説明書を取り出す。A/Cのボタンを押さないとクーラー効かないのね・・・。ばろんは自分の無知を恥じるのでした。

 車内の温度も適度に下がったところで彼女さん登場。白い春物っぽいトレンチコートみたいなの着てた記憶があるんだけど・・・よく似合ってたな。着てなかったらごめんなさい。う〜ん・・・。季節錯誤してる気がしてる。。。

 まぁこっから先は秘密(あんまルキノと関係ないのでw)ですが、とにかくこれも青春の1ページだという感じですw
 クルマ中心の生活はまだ始まったばかりでした。