ルキノとの出会い・・・




 出会いは高校卒業前。免許取得を目前に控え、クルマを探していた頃・・・
 自動車板金をやっている親戚のおっちゃん(父ちゃんの弟)に中古車を探してもらうよう頼んだ。なぜわざわざそうしたのかというと、自動車の板金という職業柄様々なクルマを目にしている。無論、状態の良いクルマも悪いクルマも。なら中古車を探すならアイツに頼め。とは父ちゃんの談だった。
 ある日、親戚のおっちゃんから電話が掛かってきた。
ちなみに次のやりとりの お とはおっちゃんの略である。 ば はばろん。
ば「はい・・・もしもし・・。あぁおっちゃんか〜。」
お「おい。お前どんなクルマがいいんだ?」
ば「ん〜・・・。 と・・・とりあえずオートマで。あと軽はダサいからイヤ。」
お「オートマぁ?お前それでもオトコか!オトコならミッションに乗れぃ!」
ば「えぇ・・(ーー;)だってミッションエンストするもん・・・」
お「絶対ミッションの方がいいぞ。ミッション探すからな。」
ば「ぅぅ・・・じゃあミッションで・・・。」
お「軽はイヤなんだな?」
ば「うん。親も軽はダメって。事故ったらもろいらしいし。排気量は1300〜1500ぐらいのにしろって。」
お「別に親はど〜でもいいんだよ。お前は何に乗りたいんだ?」
ば「う〜ん・・・。スターレットとかでいいけど。あんまりお金掛かるとアレだし。」
お「遠慮せんでええから希望を言えぃ!」
ば「MR2・・・(親に聞こえないようにボソっと)」
お「MR2か。この前いいのがあったんだけどなぁ。」
ば「でも、親がうるさいけぇ普通のでいいよ〜。」
お「んじゃあ1300〜1500ぐらいので探しとくな。」
ば「うん。ありがと。お世話になります。」
お「おう。んじゃまたな〜。」

 といった具合で話は進み、おそらくスターレットとかサニーあたりが来るんじゃいかと予想してスターレットのアフターパーツとかを色々調べていた頃、 またもや電話が鳴り響いた。おっちゃんからだった。
ば「もしもし。あぁおっちゃんか。」
お「クルマみつかったぞ。日産の2ドアのクーペだけどどうだ?」
ば「クーペ?ってなに?」
お「まぁスポーツカーみたいな形してるやつだ。2ドアだぞ。」
ば「んじゃそれにするわ。」
お「まぁ今度一回見せに行くからその時に決めろ。絶対気に入ると思うけどな。」
ば「わかった。」
 後日、クルマを見せにくるという連絡があったので家で待っていると、「ボオォォン!!」というパワフルなエキゾーストノートとともにそのクルマはばろんの前に現れた。まだ雪が降っている時期の事だった。