サーモスタットぶっ壊れてたw




真冬のくっそ寒いのになかなかあったまらないエンジン。
純正の冷却水のメーターを眺めててもいつまで経っても針は下をむいているww


お客さんの車とか会社の代車に乗ってる時はすぐに暖かいヒーターの風が出てくるのにえみちゃんだけは20分ぐらい走らないと暖かい風が出てきませんでした。


峠を爆走してる時でも水温がなかなか真ん中まで上がらないえみちゃん。
これはもしや。。。と思ってサーモスタットの交換に踏み出しました。


その前に。

サーモスタットって何よ??って人の為にちょろっと解説





サーモスタットとはエンジンの冷却水の温度を早く暖めるための弁です。
エンジンは冷え過ぎていると燃費の悪化に繋がったりします。
それにエアコンのヒーターの温風の熱源は冷却水の熱なので、当然冷却水が熱くなっていないといつまで経っても暖かい風はエアコンからは出てきません。

そういうのを解消するためにサーモスタットが働くワケです。
どういう事かと言うとサーモスタットは冷却水がある程度まで暖かくなるまでラジエーターとの通り道を塞いでしまうのです。



サーモスタットの心臓部。ペレットと呼ばれている中身の構造の説明です。

スピンドルと呼ばれる棒を上げ下げする事でオープンとクローズを制御しています。
スピンドルの上げ下げはペレット内の合成ゴムとワックスの性質をうまく利用した構造になっています。




ざっくりペレットの構造を図にするとこんな感じになります。
液化するとワックスは膨張しようとします。それによってゴムを圧迫するんですな。




んで。
サーモスタットと冷却水の流れを図にすると↓のようになります。
ちょっとわかりにくいかな。




冷えている時、ペレット内のワックスは固体の状態であり、弁(画像でいうと紫色の斜め下に伸びてる線)が閉じており、冷却水はサーモスタットより先には進めません。

しばらくエンジンが回って水温が上昇してくると、それに伴いペレット内のワックスが溶けて膨張を始めます。
すると合成ゴムが圧迫されスピンドルをペレットから追い出そうとする力が働きます。

しかし、スピンドルの先にはサーモケースから伸びたブラケット(画像でいうと黄色のやつ)がスピンドルを押し出させまいと邪魔をしています。
スピンドルを押し出しできないペレットは仕方がないので自分が下にさがらざるを得ない状態になります。

すると、ペレットの動きに連動して弁も一緒に下がり、冷却水がケースと弁の間を縫うようにエンジンの方へ流れ出て行きます。

これが正常なサーモスタットの動き。メカニズムが満載ですねー。いいですねー。3級の講習の時は理解するまでかなり苦労しましたよ、ええ。





話しは戻りますが、ばろんの例のように温風が出るまでにかなりの時間を要する場合、単純にサーモスタットが開いたままで壊れています。
開きっぱなしだと、エンジン始動直後の状態でもラジエーターを通って冷えた冷却水がそのまま循環するのでいつまで経っても温風は出ません。

逆に閉じっぱなしのまま壊れた場合はエンジンは熱いのにサーモスタットがラジエーターへの道を塞いでしまっているので冷却水が冷える事なく、最悪の場合オーバーヒートします。
閉じっぱなしじゃなくて良かったよ・・・(;谷)











そんなこんなで開きっぱなしのサーモスタット。
まずは外してどんな壊れ方してるかを見て見る事に。




ありゃまwwwww
スピンドルを押さえつける役目のブラケットから思いっきりズレてましたwww

支持するスピンドルがこうなっちまった以上は弁の役目を果たさないワケだ。
しかし、今までのサーモスタット故障にない事例のぶっ壊れ方だなホント。


逆にここまでわかりやすく壊れてくれてんのなら交換のやりがいがあるってもんだwwwwwwww




新品のサーモスタットとの比較。
左側が壊れたほうですね。スピンドルを見れば一目瞭然。
開きっぱなしになってるのもよくわかると思います。

交換後はヒーターの効きも抜群に良くなりました。
2000円もしない部品なので水温がなかなか上がりにくい人は交換してみるのもいいかも。
エンジン内のクーラント全部出てきちゃうのでエア抜きも忘れずにやってくださいね。



ちなみにチューニングパーツとして定番なのがローテンプサーモと呼ばれる部品。
一般のサーモスタットの開弁温度が90℃前後なのに対し、ローテンプは70℃手前ぐらいで弁が開くようにワックスの融解温度を調節しているみたいです。
どっちにしたって開いちまえば一緒なんだから別にローテンプサーモに高いお金払う必要ないんじゃね??と思うのはばろんだけ??
全開で走れば水温90℃なんてすぐいっちゃうでしょ(;谷)














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